ソマリ

 

◆原産国 イギリス

◆大きさ

体長:約40~60cm程度、体重:約3kg~5kg
筋肉質でスリムな体型で、猫全体の平均と比べると、やや小さめです。

◆特徴
外見は逆三角形の頭部に、アーモンドの形の大きな瞳、
ピンっと立った大きな耳に、すらりと伸びた長い手足、
そして長いふさふさでふわふわなしっぽが特徴的でスリムな体型をしています。
また、長い毛も魅力の一つで、輝くような毛並みでとてもゴージャスな
雰囲気があるのが特徴です。

◆性格
性格は、温厚で明るく活発です。社交的で優しく、とても人懐っこい子が多いです。
飼い主に忠実で「まるで犬のようだ」と思われる方も多いようです。
一方で、警戒心が強いので、飼い主以外の人と接するのは苦手な傾向にあります。

◆毛色
ルディー、レッド、ブルー、フォーンの4種類が認められています。
この他にもチョコレートやシルバーなどの未公認の毛色も存在しており、
その数を含めると数十種類にもなるそうです。

◆獣医からのヒトコト
【注意して欲しい病気】
①後天性重症筋無力症
重症筋無力症とは、神経から筋肉に刺激を伝達する物質の作用が阻害されることで
筋肉の収縮が低下もしくはできなくなり起こる病気です。
よだれが垂れる、首を不自然に曲げる、脚を引きずって歩く、四肢に力が入らない、
といったさまざまな症状が見られるようになります。
全身性に起こる場合と局所性に起こる場合がありますが、局所で起こる場合、
巨大食道症という食道の筋肉の収縮不全がおこし、吐出やそれに伴う誤嚥などを
引き起こして命に関わることがあります。
この病気は、猫での発症数は非常に少ないのですが、ソマリに関しては
発症リスクが高いとされています。
遺伝性に発症するとされているため、残念ながら予防することは難しいですが、
発症しても診断されれば投薬療法や食事療法で維持・管理できる可能性があります。
治療方法は、ピリドスチグミン(筋肉を収縮させる伝達物質が分解するのを抑制するお薬)、
ステロイド、免疫抑制剤などがあります。
日頃から様子をよく観察し、うまく歩けないなど異変を感じたら早めに受診しましょう。

②ピルビン酸キナーゼ欠損症
ピルビン酸キナーゼとは、細胞のエネルギーを作るのに必要な酵素の一つです。
これが欠損してしまうと、エネルギー不足に陥った赤血球が破壊され、貧血に至ります。
疲れやすい、食欲低下、呼吸や脈が早い、口の粘膜や舌が白っぽくなるなどの症状が
あらわれます。
治療方法として、軽症の場合は激しい運動を避け、無理に運動させようとしないなどの
注意を守っていれば十分に生活の質を保てるでしょう。
重症の場合は、治療が難しいですが、赤血球を壊す役割のある脾臓の摘出などが
選択される場合が
あります。

◆お手入れ
毎日~2日に1回程度ブラッシングしてあげると、美しい被毛を保つことができます。
年2回被毛が生え変わるダブルコートの毛質を持つため、
春と夏にかけて抜け毛が多くなります。
その時期は、特にこまめにブラッシングしてあげてください。

◆ヒトコト
ソマリは、古代エジプトから存在したとも言われる「アビシニアン」を
改良する過程で生まれました。
その為アビシニアンとは血縁関係にあり、見た目がそっくりです。
長い毛がソマリで短い毛がアビシニアンで見分けることができます。
ソマリという名前はアビシニアンの故郷であるアビシニア(現在のエチオピア)の
隣国にあった「ソマリア」に由来しているそうです。
運動量が多いので、お部屋にはキャットタワーを設置するなど、
たくさん動ける工夫をしてあげましょう。

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