<愛犬とずっと一緒に楽しく暮らすための豆知識 22>
今回のテーマは「目と皮膚!加齢と共に気を付けてほしい病気?(獣医の目線編)」です

こんにちは。
いぬさぷりドクターです。

もくじ
1.目が白くなったような??

2.皮膚が痒い?ブツブツ?
3.イボが増えたの大丈夫?

4.まとめ

いぬさぷりドクター

今月も獣医目線の病気シリーズ第2弾として目と皮膚をとりあげたいと思います。
どちらも共通するのは目につきやすいということでしょうか。
目につきやすいだけに、ご相談を受けることも多いです。
ときどき見つけてしまってびっくり慌てて病院に来られる方も
いらっしゃるので、
お歳をとって出てくるかもしれないことを
知っておくとよいと思います。

 

 

目が白くなったような??

「目が白っぽいのに気付いて・・・白内障が進んでいますか?」
ということを言われることがよくあります。
人間ではお歳+目が白い=白内障?→手術?というイメージが
あるようで、ワンちゃんも同じように思われる方が多いのかなと思います。
しかし実は、お歳をとったワンちゃんの目が白っぽく見えるのは
核硬化症によることが多く、レンズの中の密度が高くなり光の屈折が
かわって白っぽく見えているだけで白内障でないことも多いのです。
(もちろん白内障を併発していることもあります)
特徴は全体的にグレーっぽく見えることでしょうか?
視覚を妨げるわけではなく、加齢性の変化なので治療は特にありません。

皮膚が痒い?ブツブツ?

小さいころから皮膚のトラブルをおこしやすいけれど、歳をとって急にひどくなった。
皮膚は丈夫で何も問題なかったのに急に痒みやブツブツができだした。
こういう症状は実は要注意です。
皮膚を調べてみると、直接悪さをしているのは、ニキビダニ(皮膚の常在ダニ)や細菌、
カビなどなのですが、実はお歳をとってからの皮膚病には、皮膚の抵抗力の低下のように
加齢性におこることだけでなく、ホルモンの異常による体全体の免疫機構の不具合や
場合によっては、癌など怖い病気が隠れていることもあります。

 

イボが増えたの大丈夫?

最近、イボができて・・・
これもよく相談を受けます。特にシーズー、Tプードルの中年以降の
ワンちゃんに多いのではないかと思います。
ちょっと難しい話をすると、イボも腫瘍の一種です。ただ、癌や肉腫と
いった腫瘍は悪性腫瘍というものに分類されますが、イボの類は
良性の腫瘍であることが多いです。この2つを見分けるポイントは、
見た目ではなく短期間のうちに大きくなってくるかどうかです。
もし、ご自宅で見つけられたイボが1カ月程度の期間のうちに
どんどん大きくなってきているのであれば、必ずかかりつけの
獣医さんに相談してくださいね。

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まとめ

心当たりがあることはあったでしょうか?
特に目はどのワンちゃんでも例外なく起こる加齢性の変化なので、
一度じっくり覗き込んでみると、グレーっぽいというのがわかるかもしれません。
加齢に対する知識を増やして、老いても健康で楽しい生活を
おくってもらえると獣医としては嬉しいです。

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