イタリアングレーハウンド
◆原産国 イタリア
◆大きさ
体高は32~38cm、体重は5kg未満で分類されています。
◆特徴
小型のイタリアン・グレーハウンドは、古代エジプトでファラオの宮廷に
既に存在していた小型の グレーハウンドの末裔で、貴婦人の愛玩犬として人気でした。
この犬種が最も発展したのはルネッサンス時代の貴族の宮廷で、
イタリアン・グレーハウンドの絵が偉大なイタリアの巨匠や外国の巨匠の
描いた絵画の中に出てくるのは珍しくないことのようです。
スレンダーな外見でそのボディはスクエアです。
小型ですが洗練さや気品を十分に兼ね備えています。
色は、ブラック、或いは、グレー及び
イザベラ(ペール・イエローのようなベージュ)の単色で艶があります。(JKC参照)
◆カットスタイル
皮毛の手入れはトリミング要らずです。ですが短毛種で抜け毛の際は注意が必要です。
ブラッシングやシャンプーなどの日々のお手入れが必要です。
それに規則的なホワイト・マーキングが見られます。
◆性格
控えめですが、陽気で愛情豊かです。軽快なスピード感があり従順です。
◆獣医からのヒトコト
【注意してほしい病気】
①前足の骨折
長くて細い足からもわかる通り、抱っこしていてジャンプしてしまったなどなど、
前足の橈尺骨の骨折が非常に多いです。
基本的に骨折してしまうと手術で骨折部位をプレート固定したり、
創外固定器という器具を足につけての治療になりますので、
十分に注意していただきたいです。
特に、1歳以下の子犬さんのときに受傷する子が多いです
②目の病気
あまり目が弱いという印象が少ないかなと思いますが、
意外と若年性の白内障や網膜剥離も多い犬種です。
ワンちゃんの白内障で問題になるのは基本的には、お歳をとってから
徐々に進んでくる老齢性の白内障ではなく、若い頃にあっという間に
目が白くなる若齢性の白内障です。こちらは遺伝性に起きます。
白内障の治療方法は基本的に手術しかないので、もし急速に目が白くなってきている
というようであれば、主治医さんとご相談の上、早めに眼科専門医への紹介来院を
見当していただいた方がいいと思います。
白内障の手術は特殊な機械が必要なため、眼科専門医しか行って
いないことが多く、手術時期の見極めも重要です。
③皮膚炎・外耳炎
短毛で立耳なので、あまりこちらも印象がないかなと思いますが、
経験上皮膚炎をみる機会もわりと多い印象があります。
皮膚炎とまでいかなくても、フケが多かったりとターンオーバーが
少し乱れがちな子も多いと思います。短毛をいかして、
定期的なシャンプーや保湿に気を付けていただきたいですね。
◆ひとこと
人よりも皮膚が敏感なので必ず専用のシャンプーをして
お手入れしてあげましょう。