◆原産国  フランス

◆大きさ
オス:70~80cm、メス:65~75cm
体重 50~60kg

◆特徴
ピレネー山脈で牧羊犬や番犬として飼育されていた歴史があり、「ピレネー犬」とも呼ばれています。
フランス宮廷でも護衛犬としてルイ14世やマリー・アントワネットにも寵愛され、
当時の流行犬にもなりました。
見た目通り、穏やかで行儀がよく、友好的に接することができます。
頑丈で大きな体を持つので、エネルギーがあり遊び好きでもあるため、
毎日充分に運動をする必要があります。
1日2回、1回60程度の散歩に加え、生活環境には広々とした庭や遊びスペースが必要です。

◆性格
性格は素直で穏やかで、子供にも優しく、信頼している家族に対して愛情深いです。
番犬として活躍してきた歴史を持つため警戒心が強い一面もあります。
賢く、自分の意志で判断する独立心を持っていて、頑固な面があるので、
子犬の頃にきちんと主従関係を築き、社会性を身に付け、しつけすることが重要です。
しつけができていないと、とっさに防衛本能が働き、
人を攻撃してしまう可能性があるため注意が必要です。

◆毛色
毛色はホワイトが一般的です。

◆獣医からのヒトコト
【注意して欲しい病気】
①股関節形成不全
大型犬に多いとされている遺伝的な疾患の一つです。
股関節のカップが十分に発達せず浅く脱臼しやすくなる病気です。
典型的にはモンローウォークといって腰を振りながら歩いたり、片側の跛行として症状がでたりします。
治療として、若齢であれば三点骨盤骨切り術、成長期をすぎた後は骨頭切除術や、
施設によっては人工関節置換術が適応できる場合もあります。
早期発見することで、適応できる術式がかわるので、
おかしいと思ったらレントゲンを撮ってもらってくださいね。

②膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼は、小型のワンちゃんに多い病気ですが、大型犬にも発症します。
膝のお皿が本来あるべき中心の溝の部分から内側の方に落ちてしまう病気です。
骨格の異常のため、基本的には治療するには手術が必要となりますが、
症状の程度で手術せず内科管理をする場合もあります。
その場合、経過と共に発症する骨関節症などを管理していく必要があり、体重管理や
膝に負担をかけない環境の整備、関節サプリメント、消炎系のサプリメントなどを取り入れていただき、
炎症や痛みに合わせて、消炎剤を使用したり、運動制限をすることもあります。

◆お手入れ
白くふわふわした被毛を保つためには、毎日のブラッシングが欠かせません。
毎日は難しいという場合でも、週に2、3回は行ってください。
大型犬の中でもトップクラスの抜け毛の多い犬種となっていますので、
換毛期は念入りにブラッシングを行い、被毛を整えてあげましょう。
被毛の量が多いため毛玉になりやすい特徴があります。
毛玉ができると、空気の通りが悪くなり炎症が起こりやすくなります。
皮膚病を予防するためにシャンプーは月に1度のペースで行いましょう。
後ろ足の足首あたりに「狼爪」と呼ばれるツメがあり、この狼爪はほかの爪とは異なり、
お散歩などで自然に削れるということがないので、定期的にカットする必要があります。

◆ヒトコト
1980年代テレビアニメで放映された『名犬ジョリィ』で登場した白い犬のジョリィは、グレートピレニーズです。
「走れジョリー、走れジョリー、ティキティキティキ・・・」のという歌詞を聞けば
メロディが思い浮かぶ方もいらっしゃいますよね。
このアニメで日本でも人気になるきっかけの一つになったのではないでしょうか。

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