<愛犬・愛猫とずっと一緒に楽しく暮らすための豆知識 45> 今回のテーマは「ワンちゃん、ネコちゃんの肺炎とは?」です
こんにちは。
いぬねこさぷりドクターです。
もくじ
1.新型コロナウイルスはワンちゃん、ネコちゃんに移るの?
2. インフルエンザはどうでしょう?
3.ワンちゃん、ネコちゃんの肺炎とは?
4.最後に
世の中では新型コロナウイルスが中国でアウトブレイクをおこし、
日本にも入ってこようとしている状況が毎日報道されています。
ウイルスの感染予防のためにということも関心事になっていますが、
ワンちゃん、ネコちゃんにとってはどうなのでしょうか?
今日はそのあたりをとりあげたいと思います
新型コロナウイルスは海鮮市場の野生動物からヒトに感染したのでは?といわれています。
では、ワンちゃんネコちゃんにはどうなのでしょうか?
まだ不明なところが多いウイルスなので、絶対とはいえないのですが、通常は
ヒトとワンちゃん、ネコちゃんに共通してウイルスが罹ることはないです。
これはウイルス感染をおこすときに必要な鍵の形が、人間と動物では異なるためです。
(現時点でも、ヒト-ヒト感染はしていますがヒト-動物感染は確認されていません)
ただし、未知のウイルスがヒトに流行するときは、もともと野生動物が
持っていた(もしくは野生動物しか罹らなかった)ウイルスが進化をして、
ヒトへの感染が成立する鍵の形を会得してしまうことがあります。
そのため進化を続けるとヒト、イヌ、ネコに共通に感染するウイルスも
登場する可能性ももちろん秘めているのがウイルスの怖いところです!
こちらも、①と同じでヒトのウイルスはワンちゃん、ネコちゃんに
感染が成立するための鍵を持っていないため移りません。
ですので、いくらインフルエンザが流行しようが、
お家で誰かが寝込んでいようが心配はしなくて大丈夫です!
ただし、フェレットは別で、ヒトのインフルエンザウイルスが移りますので要注意です。
ネコちゃん、ワンちゃんでよく診る肺炎はどちらかというと、
誤嚥性肺炎や細菌性の気管支肺炎などが多いと思います。
ネコちゃんだと喘息もたまに見かけます。
もちろん、ウイルス性のものが皆無ではないと思いますが、
大人でウイルス性を証明することはなかなか難しいため
ウイルス性肺炎ですと診断名をつけることは少ないです。
特に、成犬になってしまうと、6種のワクチンの中に入っている
パラインフルエンザというウイルスなどは罹ってもごく軽度の咳や無症状に
なってしまうので肺炎まで進行することは基本的にはありません。
ネコちゃんも同様で、ネコ風邪のウイルスはありますが、
くしゃみ鼻水など鼻やのどの症状が多く肺炎になることはあまりありません。
今の段階ではワンちゃん、ネコちゃんにウイルスが!という心配はしなくても大丈夫です。
ただ、ウイルス以外ではワンちゃんとネコちゃんから人間に移ってしまう
細菌や寄生虫もありますので、感染予防のための手洗いという概念はとても大事です。
小さいお子さんやお年寄り、免疫が低下しているときなどは特に注意してくださいね!
※イラストはイメージです