<愛犬・愛猫とずっと一緒に楽しく暮らすための豆知識 43> 今回のテーマは「新しい家族をお迎えする前に(心構え編)」です
こんにちは。
いぬねこさぷりドクターです。
もくじ
1.ペットには時間とお金がかかります
2. 歳をとると病気になります
3.長生きします
4.可哀想を減らしましょう
5.最後に
毎日寒い日が続いていますね。
寒い寒いと思っている内にあっという間に新年を迎えそうです。
さて、先月、先々月に引き続き、新しい家族を迎える前に をテーマに
獣医さん目線で持っていてほしいなと思う心構えをお届けしようと思います。
お家に迎えた初年度は予防に来て下さるものの、
大きくなってワンちゃんネコちゃんがいる生活が日常になってしまうと
病院に来られなくなる方が実はかなりの数いらっしゃいます。
予防や避妊去勢手術は任意のものですが、
なんとなくしない、忘れていたは良くないです。
しないのであれば、しないと決断できる知識と判断の上で
獣医さんと相談して決めてほしいと思います。
獣医さんとしては、予防率が下がることで
下火になっている病気が再び蔓延しだすことが心配です。
予防のための予算となぜ必要なのかといった知識、
病院に行くための時間は考慮してもらいお家に迎えてくださいね。
そして、お歳をとったときの病気の治療費のことも
忘れず予算として考えておいてください!
小さいころから病気知らずでまだまだ若いと思っていた…
ごはんを食べていたから大丈夫だと思っていた…ということをよく言われます。
ワンちゃんもネコちゃんも人間とは違い多少の不調や体の中の変化が
外から分かりづらいことがよくあります。
若いころは病気知らずでも、
人間も動物も歳をとっても病気知らずということありません!
また、食欲があっても慢性的な病気が進行していることも多いです。
是非、大丈夫と思わずに健康診断を受けるようにしてください。
最近のワンちゃん、ネコちゃんは昔と比べ長生きです。
大きな病気をしなければ、ワンちゃんでも15歳を超える子も珍しくないです。
ネコちゃんはさらに長生きで20歳を超える子も!
先のことも見越してお家に迎えてくださいね。
病院に勤めていると可哀想とよく言われます。
家からでたことがないから病院に連れて行くのは怖がって可哀想、
手術は可哀想、薬は嫌がるから飲ますのが可哀想。
価値観は人それぞれなので獣医さんが強制することはできないですが、
もう少し早く連れてきてくれたら、
ちゃんと定期的に健康診断を受けてくれていたら、
手術や投薬をしたら何とかなるかもしれないのに…と思うこともよくあります。
病気を全くしない人がいないように、動物も病気になります。
いきなり慣れないところに連れて行くより、ちゃんと主治医さんをつくって
定期的に病院に行く習慣をつけていただけたら可哀想は
減らせるんじゃないかと常々思っています。
今回でお家に迎える前にシリーズはおしまいになります。
ちょっと重い内容も盛り込んでしまいましたが、
実際にお迎えする前に、生き物を迎えることの大変さを
考える機会をつくっていただければ幸いです!
※イラストはイメージです