<愛犬・愛猫とずっと一緒に楽しく暮らすための豆知識 37>
今回のテーマは「歯磨きしますか?1」です
こんにちは。
いぬねこさぷりドクターです。
もくじ
1.歯磨きしなくても大丈夫?
2.ガムで予防しています。それ大丈夫?
3.歯周病を自宅で簡単チェックしてみましょう
4.まとめ
梅雨入り間近の6月ですね!
日中暑いとつらいものの、このお天気も味わえなくなると思うと
今の内にと思ってしまいますね。
熱中症に気を付けつついっぱい遊びに行ってくださいね。
さて、今回はわんちゃんの『歯磨き』についてとりあげてみたいと思います
人間は毎日歯みがきをしていますが、ワンちゃんは歯みがきしなくても大丈夫なのでしょうか?
実は、ワンちゃんには虫歯という病気は基本的にはありません。
こうお伝えすると少し安心してしまうかもしれませんが、
そのかわり2歳のワンちゃんたちの7割以上は歯周病といわれています。
また、人間は1か月ほどをかけて歯石になりますが、ワンちゃんたちの場合
3~5日間歯みがきしないだけで歯石化してしまうといわれています。
ですので、獣医としては必ず3日あけずに歯みがきしてもらいたいです。
ガムで予防しています。それ大丈夫?
歯みがきはできないけど歯みがきガムを咬ませていますという方も
いらっしゃると思いますが、実はガムは歯みがきのかわりにはなりません。
なぜなら、ワンちゃんには虫歯がほぼ存在しないため、
口の中の健康を守るキーは歯肉にあるからです。つまり、歯と歯肉の
間の汚れを落として歯肉に炎症がない状態を保たないといけないのです。
ガムは、基本的には噛むことで物理的に歯の表面(歯面)の汚れを
落とすことを目的にしていますのでやはり歯みがきのかわりにはならないのです。
もちろん、歯ブラシの日とガムの日を交互にしてもらったりという使い方はOKです。
その場合のポイントは、ワンちゃんに完全に与えてしまわず、
片方を手で持ってなるべく長時間咬ましてあげてくださいね。
骨を使ってらっしゃる方もいるかもしれませんが、歯が折れたり、亀裂が入ったりする
原因になりますので、噛ませるのであればガムの方がいいと思います。
口の問題=虫歯というイメージがあるせいか、歯石を気にされる方が多いですが、
実は歯石がついてしまっている段階は少しすすんだ状態です。
歯石がついてしまう前に、必ず歯肉炎がおこってしまっているはずなのです。
ぜひ、歯肉の赤みに注目してもらいお口に中をチェックしてみてください。
よくあるのは、歯に近い部分に赤みが強いパターンや全体的に
赤みが増しているパターンです。正常な歯肉の色は白っぽいピンク色なので
それより赤みが強ければ歯肉炎と思っていただいて差支えないと思います。
今回はpart1としてお口のことや歯みがきのことをとりあげてみました。
ほとんどのワンちゃんでお口のチェックにひっかかるはずです。
まずは、問題意識をもっていただくことが歯みがきのモチベーション維持に効果的だと思います。
今回のコラムでモチベーションを高めていただき、
次回はpart2として歯磨きのはじめ方をテーマにしたいと思っていますので、
ぜひこちらを参考にして歯みがきにトライしてみてくださいね。
※イラストはイメージです